歪みの旅が終わらない！とお嘆きのあなた。
結論ですが、あなたは理想の歪みを既に手にしています。
買い替えも買い足しも必要ありません。
あなたは、今手にしている歪みエフェクターに満足しています。
満足してるなら旅なんてしていない！
この渇望は何だ！
なぜ更なる理想を追い求めてしまうんだ！
それは、歪みの旅を終わらせたくないという願望があるからです。
旅が終わってしまうことが怖いのです。
旅人が旅人でいるには、旅を続けなければいけません。
そのため、眼の前にある歪みに僅かな不満を見出し、旅を続ける理由にするのです。
それは旅を続けることへの執着以外の何者でもありません。
あなたは喉を潤したいのではなく、自分が乾いている状態でいたいのです。
自分が旅人でなくなることが怖いのです。
眼の前にあるペダルを観察しよう
今眼の前にある歪みペダルをよく見てください。
おそらく5個、10個、下手したら片手（2進数）では数えられないくらい持っているかもしれません。
それをアンプに繋げて音を出してください。
一つずつじっくり味わいましょう。
評価はしないでください。
ただ音が歪んでいる。
それだけをじっくり感じてください。
感情は不要です。
それでも不満が湧き上がってくるでしょう。
その感情をあなたに感じさせようとする者の正体は、あなたがこの旅を終わらせ、何者でもなくなってしまうことに恐怖しているもう一人の自分です。
言うなればエゴです。
エゴはあの手この手で、あなたの旅を終わらせまいとしてきます。
耳を貸す必要はありません。
エゴの声を無視しながら続けていると、だんだん旅の終着点が見えてきます。
今目の前にある歪みに満足していることに気付き、そのペダル達を大切にしようと思えるようになります。
それはとても幸せなことです。
あなたは幸せになっていいのです。
この旅を終わらせていいのです。
旅の終点
おめでとうございます。
あなたは歪みの旅を無事終えることができました。
辛く苦しく長い旅だったと思います。
なのに振り返ると、大して進んでいないと思ったかもしれません。
しかしあなたは、歪みに対して揺らぐことのない軸を手にしました。
シリアルナンバーが、ヴィンテージが、話題の激レア歪みが、みたいな言葉に惑わされることがなくなりました。
あなたは今、足るを知ったのです。
仏教では悟りの境地です。
そしてもう一つ悟るでしょう。
歪みをどれだけ買っても全く上達しないことに。
いい歪みを使えばいい音が出るなんて幻想です。
その歪みをいい音たらしめるのは、プレイヤーの腕なのです。
精進していきましょう。
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